患者様が新型コロナウイルス検査を希望された場合や医師が検査が必要と判断した場合、
下記のいずれかの検査を行います
①抗原検査(症状が出てから12時間経過している場合)
→3~10分で判定
➁ID NOW等温核酸増幅検査:NEAR法
→下記参照
1日の可能検査数に限界があります。
ご希望の方は【熱のある方の時間予約】からWeb予約をお願い致します。
午前診察のWEB予約開始時間は8時~
午後診察のWEB予約開始時間は13時~
(予約開始から短時間ですべての予約が埋まってしまうことがあります。ご了承ください)
予約終了後、WEB問診をご入力ください。
その際、保険証・受給券の画像送信をお願いいたします。
当医院では、唾液ではなく鼻から検体を採取しています。耳鼻科医が慣れているというのもありますが、一番の理由は口の中より鼻の奥の方がウイルス量がはるかに多いからです。実際ご自宅で市販の唾液抗原検査で陰性であっても、当院での鼻からの抗原検査で陽性となるケースが多数あります。そのため鼻の奥(上咽頭)から的確に検体を採取することに心がけています。
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当院での新型コロナウイルス検査
13分で判定できる遺伝子検査(ID NOW等温核酸増幅検査:NEAR法)
ID NOW(NEAR法)は、
鼻の奥(上咽頭)の粘液を綿棒で採取し、
院内で検査を開始して陽性であれば5分
陰性と判定するまでもわずか13分で結果が判明します。
R3.2.20に導入したこの新型コロナウイルス核酸検出検査(ID NOW)は、厚生労働省でも承認済みであり、PCR検査と同等の高感度の遺伝子検査(核酸増幅検査)です。
新型コロナウイルス感染症の体外診断用医薬品(検査キット)の承認情報(核酸増幅法のNo14)
その場でいち早く新型コロナウイルス感染の有無を診断すること、それが皆様の家族、職場、学校などで濃厚接触者を増やさないことにつながると考えています。
無症状の方にも保険適用外(自費診療12000円)とはなりますが検査は可能です。
*当院で発行する診断書(新型コロナウイルス検査結果証明書)をご希望される場合は別途1000円となります*
(ちなみに抗原検査は無症状の方には施行できません。)
【PCRやIDNOW遺伝子検査の感度は、80%程度と言われています】
感度とは、新型コロナウイルスに感染している人に検査をして、正確に陽性という結果が得られる割合です。感度が80%だとすると、感染者100人に検査して陽性が80人、陰性が20人になります。この20人は偽陰性です。原理的には微量のDNAやRNAでも増幅できるはずのPCRやIDNOW 遺伝子検査でも、検体にウイルスが含まれていなければ正確な結果が出ません。検体を採取した場所にウイルスが排出されていなかったりすると、ウイルスに感染していても偽陰性になります。そのため、1度目の検査が陰性でも、その後も疑われる症状が続く場合、後日もう一度検査を施行させていただくことがあります。
一般的に広がった用語【PCR検査】とは、
一般的に使用されている「PCR検査」という用語ですが、正確には「新型コロナウイルスに対する核酸増幅検査(Nucleic Acid Amplification Tests; NAATs)」のことです。いわゆるPCRとは、核酸増幅検査の中の一つの方法(RT-PCR法)を指します。
当院で導入しているID NOWも厚生労働省に正式認可された核酸増幅検査ですが、増幅方法はPCR法とは異なる新しい方法(NEAR法)です。
RT-PCR法もNEAR法も核酸増幅検査の中の一つであるため、一般的に広がった用語としてどちらもメディアなどでは「PCR検査」と呼ぶ場合が多いです。
【核酸増幅検査とは】
核酸とは細胞の核内に存在する物質であり、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)のことです。ヒトではDNAに遺伝子情報が保存されていますが、コロナウイルスはDNAを持たないRNAウイルスであるため、RNAを検出する必要があります。
ウイルスのごく微量なRNAを検出するためには、そのRNAを複製して検出可能な量まで増幅させることが必要です。
その増幅方法と検出方法の違いにより、いくつかの核酸増幅検査があります。
【核酸増幅検査の種類】
1.RT-PCR法
PCR法はもっとも古い核酸増幅検査です。
PCR法はDNAを増幅する検査法であるため、コロナウイルスのRNAはそのままでは増幅することができません。そのためウイルスRNAをいったんDNAに変換する必要があります。この過程を逆転写反応(reverse transcription)といいます。逆転写反応により合成されたcDNAを増幅して測定する検査方法がRT-PCR(Reverse Transcription – Polymerase Chain Reaction)です。
新型コロナウイルス感染症の診断においては、2020年2月の感染初期から使用されていた検査法であり、「PCR検査」という用語が広まったのもRT-PCR法に由来します。
非常に感度が高い検査法ですが、検査時間が長く患者さんに結果が届くまで1日以上かかることが多いです。
2.RT-PCR法(全自動式)
RT-PCR法の難しさや検査時間などを改善させるために開発されたのが、全自動式RT-PCR検査装置です。
検体採取後の逆転写反応からcDNA増幅までをすべて自動で行ってくれるため、検査時間も従来のRT-PCR法より短縮化されており、約1時間程で結果がでます。
従来のRT-PCR法と比較して概ね同程度の感度と報告されています。
3.NEAR法(等温核酸増幅法)
PCR法はDNAを増幅する際に温度を上げて熱変性させる必要があるため検査に時間がかかります。一方NEAR法では、一定温度で逆転写反応およびDNA増幅反応が進むため、PCRのように高温設定を行う必要がなく、極めて短時間で検査を行うことが可能です。新型コロナウイルス感染が陽性の場合は5分、陰性の場合は13分で結果が判明します。
このNEAR法による測定機器が当院で導入しているID NOWです。
4.LAMP法(等温核酸増幅法)
LAMP法もNEAR法と同じく、一定温度で反応が進むためRT-PCR法のように高温設定を行う必要がなく、短時間(15~60分)で検査施行可能です。
新型コロナにかかった後、いつまで感染性(人にうつす可能性)があるのでしょうか?
図1のようにPCR検査(遺伝子検査)は感染性がなくなった後も陽性になります。
(つまり感染者が退院後や5日間の自宅療養後、学校や会社復帰するにあたり、念のためにとPCR検査されても陽性になることがあります)
このため、感染性がいつまであるのかについて評価するためにはPCR検査(遺伝子検査)は不適切とされます。
なぜなら、PCR検査はウイルスの遺伝子の特定の領域を検出しているものであり、ウイルスそのものではないため、死んだウイルスの断片を拾っているだけのことがあるためです。
ときどき発症から30日以上経ってもPCR検査が陽性になり続ける患者さんがいらっしゃいますが、だからといってずっと感染性が続いているわけではありません。
この点においては、PCR検査よりも抗原検査の方が感染性のある時期にのみ陽性になりやすいため感染性を判断しやすいと考えられています。
厚生労働省からも療養終了後は「学校や職場等に、PCR(遺伝子検査)で陰性証明を提出する必要はありません」と通達されています。それでもどうしても職場の指示などで検査を希望される方は、上記の理由により抗原検査(自費5000円)を施行させていただきます。
参照:厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A問7